- Webライターとブロガーって何が違うの?
- 自分にはどっちが向いているんだろう?
これから「文章を書くことを仕事にしたい」という人の中には、このような疑問を持っている方も多いかと思います。
どちらも文章を書く仕事なので似ているイメージがありますが、異なる点はたくさんあります。
そこで本記事では、Webライターとブロガーの違いを徹底比較し、どちらを選ぶといいのか基準を解説します。
「どちらから始めたらいいのか迷っている」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
Webライターとブロガーそれぞれの特徴
Webライターとブロガーは、どちらも文章を書く仕事ですが特徴が異なります。
Webライターとは
Webライターは、クライアントからの依頼を受け、Webサイトに掲載する記事を執筆する人です。
企業のオウンドメディア記事、解説記事、商品レビュー、ニュース記事、インタビュー記事など幅広いジャンルの記事を執筆します。
- 特徴
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- クライアントの要望に応える記事を執筆する
- 文字単価または記事単価に応じて報酬が支払われる
- 実績やスキルに応じて単価が上がり、高収入を得ることも可能
- メリット
-
- 比較的安定した収入を得やすい
- 様々な分野の知識が身につく
- デメリット
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- 執筆テーマを選べないことが多い
- 自ら仕事を取りにいく必要がある
- 納期に追われることがある
ブロガーとは
ブロガーは、自身のブログ(Webサイト)を運営する人を指します。
趣味、旅行、ライフスタイル、ビジネスなど、自分の好きなことをテーマに執筆できます。また、一人で完結できるため自由な働き方ができます。
- 特徴
-
- 記事の執筆からサイト運営まですべて自分の意思で行う
- サイトデザインやSEO対策、アクセス分析など作業は多岐にわたる
- 広告収入やアフィリエイト収入がメイン
- メリット
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- 全てを自分で決めることができるので自由度が高い
- 一人で完結できるためコミュニケーションが不要
- 書いた記事が資産になる
- デメリット
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- 収益化に時間がかかる
- 収益が不安定になりやすい
- Googleのアルゴリズムに影響を受けるため、SEOの勉強が欠かせない
Webライターとブロガーの違い7つを比較
Webライターとブロガーの違いを7つの項目で比較しました。
Webライター | ブログ | |
---|---|---|
仕事のやり方 | クライアントから依頼を受けて記事を執筆する | 自分でWebサイトを運営し記事を執筆する |
執筆内容 | クライアントの要望に沿った内容 | 自分で自由に選んだ内容 |
費用 | ほぼ不要 | ある程度かかる |
収益化の方法 | クライアントからの報酬 | 広告収入やアフィリエイト収入がメイン |
必要なスキル | Webライティングスキル SEOライティングスキル 情報収集能力 コミュニケーション能力 スケジュール管理能力 | Webライティングスキル SEOの知識 情報収集能力 Webサイトの運営スキル マーケティングスキル |
フィードバック環境 | あり | なし |
資産性 | なし | あり |
仕事のやり方
Webライターは、いわゆるクライアントワークで、クライアントから執筆依頼を受けることで仕事が始まります。
仕事の受注方法は、大きく分けて以下の3つです。
- クラウドソーシング:クラウドワークス、ランサーズなどを利用して案件に応募します。最も一般的な仕事の受注方法になります。
- 直接契約:企業やメディア運営者と直接契約を結びます。企業への直接営業や、ブログやポートフォリオからの問い合わせ、SNSでの募集への応募など、いくつかのルートがあります。
- 紹介:知人やクライアントからの紹介、コミュニティ内で仕事を受ける方法です。
記事の執筆以外にも、クライアントとのやり取りも業務の一環となります。
複数の案件を同時進行することも多く、納期も設定されているため、スケジュール管理能力も必要です。
ブロガーは、自分でWebサイトを運営し記事を執筆していきます。
サイトの運営方針、記事構成の作成、執筆、アクセスアップのためのSEO対策まですべて自分で行うため、幅広い管理が必要です。
納期がなく自分のペースで記事を書いていくことができるため、自由度にマイペースで仕事ができます。ただし、定期的な更新をしていくには、モチベーションの低下に負けず運営していく自己管理が必要です。
執筆内容
Webライターは、クライアントの要望に応じて幅広いジャンルの記事を執筆します。
クライアントから提供される「キーワード」や「記事構成」をもとに執筆するため、自分の得意分野でないテーマを執筆することもあります。そのため、自分の知らない情報をリサーチしてまとめるスキルが必要です。
また、執筆ルールが決められていることが多く、ある程度の制約の中で文章を作成する必要があるため、案件ごとの執筆ルールに対応していく柔軟性も必要です。
ブロガーは、自分の好きなテーマや得意分野について自由に執筆できます。
自分で「キーワード」や「記事構成」を考える必要はありますが、専門的な解説記事、商品のレビュー記事、日記のような個人的なことまで執筆内容は自由です。
一方で、記事の内容がアクセスを集めやすいか、収益化に結びつくかどうかを常に考える必要があります。
収益化を目指すのであれば、自分の書きたいことよりも、読者のニーズを満たすことを優先して執筆する必要があります。
費用
Webライターは、パソコンとインターネット環境があれば、費用はほとんどかかりません。
必要に応じて、ライティングを勉強するための書籍や、情報収集のための書籍を購入する程度です。
ブロガーは、パソコンとインターネット環境の他にも、ある程度の費用がかかります。
- ブログを運営するためのドメイン代やサーバー代(毎月1,000円程度)
- WordPressの有料テーマ(買い切りで1万円前後)
- ランキングチェックツール(年間1万円〜2万円程度)
他にも、必要に応じてブログ運営やライティングの書籍代が必要です。
収益化の方法
Webライターは、クライアントからの報酬が収入源です。
文字単価や記事単価によって報酬が支払われることが一般的で、実績やスキルに応じて単価が上がります。
執筆した分だけ確実に報酬を得ることができ、翌月には振り込まれるため即金性が高いです。
ブロガーは、広告収入やアフィリエイト収入がメインです。収益化に時間がかかる上に、PV数やクリック率に依存するため不安定です。
場合によっては、収益がほとんど得られないこともあります。
必要なスキル
Webライター | ブログ |
---|---|
Webライティングスキル SEOライティングスキル 情報収集能力 コミュニケーション能力 スケジュール管理能力 | Webライティングスキル SEOの知識 情報収集能力 Webサイトの運営スキル マーケティングスキル |
Webライターは、ライティングスキルが重視されるため、基本的なWebライティングスキルは必須です。SEOで評価される「SEOライティング」ができると、クライアントからの評価も高くなります。
また、多数のクライアントとのやりとりが発生するため、コミュニケーション能力も重要です。クライアントの要望を正確に理解し、認識のズレがないように意思疎通を図る必要があります。
ブロガーは、自分のWebサイトを運営しアクセスを集める必要があるため、幅広いスキルが必要です。
Webライティングスキルの他にも、SEOの専門的な知識やWebサイトの運営スキル、集客のためのマーケティングスキルなどが必要になります。
また、Googleのアルゴリズムによる影響も多いため、SEOの知識が必須です。
フィードバック環境
Webライターは、クライアントによっては直接フィードバックを受けることができます。
修正依頼や改善点などを教えてもらうことで、自身のライティングスキルを向上させることができます。そのため、スピーディーにライティング能力を上げやすい環境と言えます。
ブロガーは、フィードバック環境がありません。
そのため、他の記事を参考にしたり、ライティングの書籍を購入して勉強するなど、自ら進んでスキルアップする必要があります。
資産性
Webライターは、クライアントから依頼を受けて記事を執筆し収入を得ますが、記事の著作権はクライアントに帰属します。
そのため、記事を自分の資産にすることができません。
記事を書くことで報酬を得る「フロー収入」のため、継続的に案件を獲得していく必要があります。
ブロガーは、自分が運営するブログに記事を公開し、広告やアフィリエイトによって収入を得ますが、記事は自分の資産として蓄積されていきます。
そのため、公開した記事が検索エンジンやSNSからの流入を維持する限り、継続的に収益を生み出す可能性があります。
自分の記事が資産になり長期的に収益を生み出す「ストック収入」のため、資産性が高いビジネスモデルと言えます。
Webライターとブロガーどっちを選ぶべき?
Webライターとブロガー、どちらも「文章を書いて収入を得る」という目的は共通していますが、どっちを選んだらいいのか基準を紹介します。
Webライターが向いている人
Webライターは、以下に該当する人が向いています。
- すぐに収益を得たい
- ある程度安定した収入が欲しい
- クライアントワークが苦ではない
- 文章を書く仕事がしたい
ブロガーと違い、記事を執筆することで確実に報酬がもらえるため「文章を書いて確実に収入を得たい人」は、Webライターを選ぶのがおすすめです。
Webライターの始め方については、【初心者向け】Webライターの始め方を解説!受注までの流れも紹介!で解説しているので参考にしてみてください。
ブロガーが向いている人
ブロガーは、以下に該当する人が向いています。
- 一人で自由な働き方をしたい
- 自分のメディアを持ちたい
- 収益がない数ヶ月を耐えられる
- 資産性のあるビジネスをしたい
数ヶ月は収入なしの覚悟があり、「資産性のある収入体系を構築したい人」は、ブログを選ぶのがおすすめです。
ブログの始め方は、個人ブログの作り方を初心者向けにわかりやすく解説!を参考にしてみて下さい。
【体験談】ブロガーからWebライターになったメリット
筆者の場合、ブログ運営を3年経験した後、Webライターとして活動を始めました。その体験談として、ブロガーからWebライターになったメリットについて解説します。
Webライターを始めた時に思ったメリットは以下の3つです。
- ライティング力がついていた
- WordPressの知識がある
- ブログをポートフォリオにできる
上記の実績があるため、案件応募の際のアピールポイントにできます。
実績の少ない初心者Webライターに比べると、ライティング力もついているので「テストライティング」にも合格しやすいですし、ブログをポートフォリオにできる点も強いです。
また、ライティング力の腕試しとして挑戦した「Webライター検定」は、3級と2級に合格することができました。ブログ運営でも、ライティングスキルを十分に身につけることができます。(関連記事:Webライター検定2級を取得!難易度や合格のコツを解説!)
Webライターとブロガーの両立は可能か?
現在、Webライターとブロガーを両立している経験から「Webライターとブロガーの両立は可能か?」について解説します。
まずはどちらかを選んで始めるべき
Webライターとブログは相性が良く両立も可能ですが、まずはどちらかに決めて集中して取り組むことをおすすめします。
いきなりWebライターとブログ運営の両方を始めると、中途半端になって成果が出しにくいからです。
1つに集中することで、以下のメリットがあります。
- 収益化のスピードが早まる
- まとまった実績を作りやすい
- 挫折を防ぎやすい
まずは、どちらにするかを決めて、3〜6ヶ月は全力で取り組んでみるのがおすすめです。
Webライターとブログを両立するメリット
Webライターとブロガーを両立して感じたメリットは、相乗効果があることです。
先ほどの【体験談】ブロガーからWebライターになったメリットでも書きましたが、ブログを運営することで「ライティング力の向上」「WordPressの知識がつく」「ブログをポートフォリオにできる」というメリットがあります。
一方で、Webライターとして学んだ知識を自分ブログに活かすこともできます。
以前、複数のサービスについて、公式サイトなどの情報をもとに特徴をまとめて紹介する案件を受注したときのことです。
この案件は、各サービスごとに文字数制限があるため、特徴をコンパクトにまとめる必要がありました。
ブログの場合、文字数制限がないため長々とかけますが、この案件に取り組んだことで「限られた文字数で大事なポイントをわかりやすく伝える」ことが勉強になった経験があります。
このように、Webライターとブログを両立することで、それぞれで学んだことを活かすことができるメリットがあります。
Webライターとブログを両立するデメリット
Webライターとブログを両立する際に気をつけたいのが、時間や労力が分散されてしまうことです。
たとえば、Webライターがブログの運営に力を入れすぎると、Webライターとしての執筆時間が減ってしまいます。収入が落ちたり、納期に追われて記事の品質が低下してしまうかもしれません。
ブロガーがWebライターの仕事に追われすぎると、ブログの更新がおろそかになってしまいます。更新頻度が下がることで、アクセス数や収益が落ちたりする可能性も出てきます。
どちらかに力を入れすぎると、もう片方がおろそかになりがちです。Webライターとブログを両立するには、上手くバランスを取る必要があります。
まとめ
Webライターとブロガーの違いを比較し、どちらを選ぶといいのか基準を解説してきました。
両立することで相乗効果のメリットがありますが、まずはどちらかに決めて集中して取り組むのがおすすめです。
- すぐに収益を得たい
- ある程度安定した収入が欲しい
- クライアントワークが苦ではない
- 文章を書く仕事がしたい
- 一人で自由な働き方をしたい
- 自分のメディアを持ちたい
- 収益がない数ヶ月を耐えられる
- 資産性のあるビジネスをしたい
ぜひ参考にしてみてください。